淡々と日々のあれこれ

薬膳とか仕事探しなど、日常のあれこれを書きとめておくブログ。アウトプットのリハビリ。初期はごく私的な日記です。

「戯れ」

久しぶりに書きたくなったのは、今日の展覧会鑑賞について何か残しておきたかったから。

姫路の美術館で開催中の、リニューアル記念「麗しき女性の美」を見てきました。先に図録を見ていて、そのなかに、北野恒富の「戯れ」という作品を発見!・・・全体を占める緑色、画面の下方に描かれた女性の姿。
昔、展覧会のチラシで見て以来、惹かれていた作品でした。それが姫路に来ている・・・しかも、招待券も入手した。これは、いかねば♪

明治時代以降、日本で展覧会が開かれるようになって、美人画はひとつのジャンルとして、多くの画家がとりくんだものです。
この展示では、京都市立美術館や東京国立近代美術館などの所蔵作品を主として構成されているようでした。私のお目当ての「戯れ」は、東京国立近代美術館のもの。大阪の画家なんだから、もっと近くにあってほしかったなぁ・・・でも、今日は見られる。。。

展示の中で、いつ現れるかと期待を膨らませつつも、序盤に登場した上村松園などもステキやなぁと順々に見て行きました。作品は日本画に限ったものでなく、洋画の作品もありました。いわゆる「美人」なのか・・と思うようなものもありましたが、作品に登場する女性達が漂わせている空気感を味わいました。

中村大三郎の描く着物すがたの女性の品の良さ。。北野恒富の「いとさん こいさん」から感じられる親密な雰囲気・・・・ええなぁ、着物の柄がきれいなぁ・・・などと見てきたものの、なかなか現れない本命。

後半に入り、斜め後ろに続く順路方向へふっと振り返ると、「!」。印象的な、緑が眼に飛び込んできました!

あー。
本物!

制作されたのは、1929年かぁ。カメラのファインダーをのぞく絞りの着物姿の女性。当時としては、女性にカメラを持たせるなんて、とてもモダンな題材だったでしょうね。
・・・若々しい彼女を包むのは、緑の紅葉の葉。見ていると、新緑の季節の風や日差しを想起させられました。

図録では気付きませんでしたが、帯は平安の絵巻絵のような柄が細かく描かれています。
近くで細部を見て、離れて全体の雰囲気を眺めて・・・他の作品を見てからも再度、戻ってみて、最後まで見てトイレに行きたくなったので、展示室奥のトイレへ行き、その帰りにもまた見てから会場を後にしました。

絵はがき等、グッズがあれば買おうと思っていたので、ないのがすごく残念でしたが、本物を見られたのはすごく良かった。。

これだけで、今日は良い日でした。